日本国内のEC市場が飽和する中、越境EC(海外向けEC)に挑戦したいと考えているEC事業者は増えています。特に日本の「和雑貨」「コスメ」「ファッション」などは海外需要が高く、Shopifyを活用した越境ECの可能性は大きいです。
Shopify Marketsを使えば、1つのShopifyストアで複数の国・地域向けにカスタマイズされた購買体験を提供できます。この記事では、Shopify Marketsの基本・設定方法・活用のポイントを解説します。
弊社は、中小企業に特化したEC運用支援を100件以上おこなう名古屋の制作会社です。
専門的な知識がなくても分かりやすい解説になっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
Shopify Marketsとは?
Shopify Marketsは、1つのShopifyストアから複数の地域・言語・通貨に対応した販売を行うための機能です。
従来、海外向けECを始めるには別ストアを立ち上げる必要がありましたが、Shopify Marketsを使うことで1つの管理画面から複数の「マーケット(地域市場)」を管理できます。
Shopify Marketsでできること
- 通貨の自動切り替え(アクセス元の国に応じてUSD・EUR・GBP等に自動変換)
- 言語の自動切り替え(英語・フランス語・スペイン語等)
- 地域ごとの価格設定(日本では5,000円、米国では$40など個別設定)
-
地域ごとのドメイン設定(
example.com/enやus.example.com) - 地域ごとの送料・決済方法設定
Shopify Marketsの料金・対象プラン
Shopify Marketsは全プランで利用可能です(Basic・Shopify・Advanced・Plus)。
ただし、機能の制限があります。
| 機能 | Basic | Shopify | Advanced | Plus |
|---|---|---|---|---|
| マーケット数 | 3 | 3 | 3 | 無制限 |
| 通貨変換 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 多言語 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 地域別価格 | × | × | ○ | ○ |
| カスタムドメイン | × | × | ○ | ○ |
Shopify Marketsの設定手順
① 管理画面からMarketsを開く
- Shopify管理画面にログイン
- 「設定」 > 「Markets」を開く
- 「Primary market(メインマーケット)」が日本になっていることを確認
② 新しいマーケットを追加する
- 「Add market(マーケットを追加)」をクリック
- 対象国を選択(例:アメリカ合衆国・カナダ・オーストラリア等)
- マーケット名を設定(例:「North America」)
- 「Save(保存)」をクリック
③ 通貨設定
マーケットを選択し、「Currency(通貨)」で対象通貨を設定します。
- 自動変換を使う場合:Shopifyが為替レートに基づいて自動変換
- 固定価格を設定する場合:Advanced・Plusプランで手動設定可能
ポイント:通貨変換には手数料(Shopify Paymentsを使う場合は1.5%)がかかります。
④ 言語の追加
多言語対応には翻訳アプリまたは手動翻訳が必要です。
- 「設定」 > 「Languages(言語)」を開く
- 「Add language(言語を追加)」から対象言語を選択
- 翻訳アプリ(LangifyやTranslify)を使って翻訳を管理するか、手動でテキストを翻訳
おすすめの翻訳アプリ
- Langify:細かな翻訳管理が可能、日本語サポートあり
- Transcy:AI翻訳対応・コスパが良い
⑤ 地域ごとのURLを設定する
デフォルトではサブフォルダ形式(example.com/en)でURLが生成されます。Advancedプラン以上では独自ドメイン(us.example.com)も設定できます。
越境ECを始める前に確認すること
関税・輸出規制の確認
国際発送では関税が発生する場合があります。Shopify Marketsでは「Duty(関税)」の事前計算表示にも対応しています(Plusプラン向け機能)。
送付先国ごとの関税率は事前に調査しておきましょう。
配送方法・コストの設定
海外向けの配送料はコストが高く、配送エラーのリスクもあります。
- 国際配送対応の発送代行を検討する(ShipBob・Shipstation等)
- 特定のマーケットで最低注文金額を設定して採算を確保する
決済方法の確認
海外ではクレジットカード(Visa・Mastercard)+PayPalが最も普及しています。Shopify Paymentsを有効化することで、主要決済手段をまとめて対応できます。
Shopify Marketsと翻訳アプリの組み合わせ
Shopify Marketsは多言語・多通貨の「器」を提供しますが、実際のテキスト翻訳は翻訳アプリが担います。
翻訳が必要なコンテンツ
- 商品タイトル・説明文
- ページコンテンツ(About・FAQ等)
- チェックアウト画面のテキスト
- メール通知文
機械翻訳(Google Translate等)をベースに、ネイティブによる確認・修正を入れるのが品質面でのベストプラクティスです。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象プラン | 全プラン |
| マーケット数 | Basic〜Advanced:3、Plus:無制限 |
| 地域別価格 | Advanced・Plusのみ |
| 翻訳 | 翻訳アプリと組み合わせて設定 |
| 関税・配送 | 別途調査・設定が必要 |
Shopify Marketsを使えば、追加のストアを作ることなく越境ECを始められます。まずは英語対応・USD設定から小さく始めて、売上が出てきたら対象地域・言語を拡大していくのが現実的なアプローチです。
もし越境ECの立ち上げ・Shopify Marketsの設定についてお困りの場合は、初回相談無料ですので、お気軽にご相談ください。