Shopifyをこれから始める方へ。「そもそもテーマって何?」「選び方は?」「テーマではできることと出来ないことは?」という疑問に答えます。
弊社は、中小企業に特化したEC運用支援を100件以上おこなう名古屋の制作会社です。
Shopifyを始めるなら必ず知っておきたい内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
そもそもテーマとは?
テーマは、サイトの見た目・レイアウト・デザインを作る「雛形」のことです。
Shopifyでは、各テーマの中にボタンやスライダー・画像などのパーツ(セクション)があり、それらを組み合わせてページを作ることができるので、「テーマ=パーツのセット」というイメージでも良いかもしれません。
WordPressサイトなどを利用したことある方は「パーツ=ブロック」だと考えて大丈夫ですが、Shopifyでは「セクション」という名前です。
サイトの作り方は2種類!
Shopifyだけに関わらず、ホームページやWEBサイトを作るときの方法はざっくり分けて「オリジナル制作」と「テーマ使用」の2種類あります。
「オリジナル制作」は名前の通り、サイトごとに設計図や構成から考えて各サイトごとに独自のデザインで作り、コーディング(プログラミング)をおこなうことでサイトを完成させます。
それに対して「テーマ使用」は、あらかじめ作られている構成やパーツをもとにして、テキストや画像を当てはめたり、組み合わせていくようにサイトを作っていきます。
サイト制作のイメージは「家を建てる」ときと同じ!
WEB系が苦手な方に分かりやすく例えると、サイトの制作イメージは家を建てるときの「注文住宅」か「建売住宅」と同じです。
■注文住宅(=オリジナル制作)の場合
- 設計図から作り、間取りや部屋数は自由。(サイトの設計図から作るので構成も自由。)
- デザインはオリジナル。(サイトもデザイン自由。)
- 細部までこだわって理想100%のものを作れる。(こだわり100%も可能。)
- 費用が高く、工事期間も長め。(サイトも同様。)
■建売住宅(=テーマ使用)の場合
- 間取りや部屋数は決まっている。(構成や仕組みは決まっている。)
- 色味や雰囲気は壁紙やインテリアで好みに近づけれる。(色変更や軽い装飾は可能。)
- 細部までこだわることは難しい。(細部のこだわりは再現不可。)
- 費用が抑えられ、早く完成できる。(サイトも同様。)
家を建てるときを想像すると、かなりイメージしやすいのではないでしょうか??
テーマ使用すると「それはできない。」と言われるのは何故か?
「テーマ使用」をすると実現が難しいことが度々出てきますが「何が出来ないのか?なぜ出来ないのか?」というと、これも家と同じイメージで理解できます。
建売住宅では既に家が出来上がっていますので柱や窓の位置も決められています。
部屋の間取りや広さを変えたくても、柱や排水管の都合で変更ができなかったり、柱や壁を取り壊して再度設計し直すような大きめの工事が必要になります。
サイトも同じでシステム的に軸となっている部分があるので、「そこは変更できない。」「変更することは物理的には可能だけど大工事なので予算と時間が必要。」ということが発生します。
Shopifyテーマの特徴
テーマが何かを理解したと思いますが、Shopifyのテーマはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
無料と有料のテーマがある
Shopifyテーマには無料で使えるものと有料の購入が必要なものがあります。
有料テーマはそれぞれ価格差が異なりますが買い切りで$250〜$400程度のものが多く意外と高いです。
有料テーマは日本語対応されていないものがあり、翻訳作業が必要なものがあるので注意です。
テーマによって揃えているパーツや機能が違う
Shopifyテーマはテーマごとに使えるパーツが異なります。
無料テーマでも最低限のパーツは揃っていますが、とてもシンプルで数が少ないテーマが多いので、もう少しデザイン性や自由度を高めたい場合は有料テーマを検討しましょう。
中にはテーマ固有の機能を持ったテーマがあります。
商品絞り込み機能やメガメニューなどテーマによって仕様が異なる場合があるので、欲しい機能に合わせて探してみると良いでしょう。
テーマごとに想定している業種や商品点数がある
テーマは基本的に汎用性が高く作られていますが、そのテーマの用途として想定している業種やストア規模があります。
アパレル系や食品系など業種によってよく使われるパーツが揃っていたり、商品点数が少なくても綺麗に見えるテーマ、商品点数が100点を超えても探しやすい機能が揃っているテーマなど、想定されている用途に合わせて作られています。
Shopifyではほぼ必ずテーマを使う(自作しない)
こちらはエンジニア・上級者向けの話しですが、よく「WordPressのように自作テーマは作れるか?」と聞かれます。
結論から言うと、理論的には可能ではあるが大規模なサイトでも自作することはほとんど無いです。
理由としてShopifyはECである特性上、決済や会員機能・カート周りなどシステム的な機能が多くあるため、すべて自作するためには非常に多くの工数がかかります。
またそれらはShopify側のアップデートによって仕様が変わることも度々あり、毎回作り直すことも現実的に難しいため、大手のShopifサイトでもよほど自作テーマを使うことは無く、何かしらのテーマからカスタマイズするケースがほとんどです。
※追記)最近、EC制作会社から自作のテーマ利用を推奨されて任せたら、完成後に高い管理費や保守費・利用料を請求されたり、オーナー側でカスタマイズ出来ないテーマを渡されるトラブルや相談が発生しております。
前述の通り、Shopifyでテーマを自作することは非現実的で、仮に自作してもハリボテのような中身があります。もし心当たりがある方や不安な方は、相談は完全無料ですのでセカンドオピニオンとして元町コマースにご相談ください。
Shopifyテーマのカスタマイズ方法とは?
テーマだけでもサイトは作れますが、オリジナルのデザインやページを作りたいときもあります。
そのような時にテーマをカスタマイズする方法を紹介します。
アプリを使う
ノーコードでページを作成できるページビルダーアプリがあります。
有名なものだと「PageFly」や「Shogun」「Gempages」など、無料から支えて非エンジニアでも簡単に作れるものがあるので活用してみてください。
しかしデメリットとして、後から編集がしずらい点や、商品データなどの連携をさせるなど後々やりたいことが出てきた時に対応できないことが多いです。
完全に0からアプリを使わず作り直しになるケースも多く、その際に時間と費用が大きくかかるので、将来性も考えて適切な利用をオススメします。
コード編集をおこなう。
テーマはHTML/CSS、Liquidといったコード(プログラミング言語)で制作されています。
一部箇所を除いたほとんどはコード編集可能なので、コード知識がある方は編集することでカスタマイズできます。
しかし、コード編集をおこなったテーマはShopifyやテーマ開発者のサポート対象外となるので、弊社のようなShopify専門エンジニアへ相談することをオススメします。
Shopifyテーマの選び方・判断基準
テーマは950種類もあり、正直変わり映えのしないものも多くあるので選ぶ時に非常に悩みます。
テーマを選ぶときのポイントや判断基準をまとめます。
テーマストアで検索&情報確認
まずはShopifyのテーマストアを確認してください。
推奨の業種や商品点数、機能で絞り込みができ、そのカテゴリーに合った機能が揃ったテーマをオススメしてくれます。
テーマの詳細を見ると、そのテーマに備わっている機能や特徴も確認できるので、気になるテーマはチェックしましょう
ヘッダーのデザインで決める
Shopifyのヘッダーは高機能ですが、複雑かつアップデートされやすいです。
そのためカスタマイズの難易度も高く、テーマのまま使用が推奨のため、ヘッダーのデザインや挙動に合わせて選ぶのがオススメです。
商品絞り込みのデザインと機能
商品一覧ページの絞り込みはテーマによってデザインが異なることが多く、またテーマ独自の機能を備えている場合もあります。
アプリやコード編集なしで機能的な絞り込みを使えるので、商品数が多めの想定をしている場合は絞り込みで決めると良いでしょう。
日本語対応しているかどうかで選ぶ
有料テーマの中には日本語対応されていないテーマがあります。
翻訳することは可能なので優先度は低くても良いですが手間がかかるので、特に自分で運用作業をする予定の方は日本語対応テーマを選ぶとラクでしょう。
レビュー数/評価で選ぶ
ヘッダーや機能面で選択肢を絞ったけど選びきれない時は、そのテーマのレビューを参考にしてみてください。
評価が高いもの・より多く使われているテーマは、カスタマイズの方法などを調べたときに情報が出てくることが多く、またアップデートなどサポートが充実しているケースもあります。
最後に迷ったら評価で決めるのが個人的にオススメの方法です。
おすすめテーマは?(2025年版)
元町コマースがオススメするテーマをまとめました。
Dawn(無料)
Shopifyで一番ベーシックなテーマと言えばこれ。
言うなれば「The・普通」。とてもシンプルでデザイン性は少なく、特筆すべき機能も全く無いですが、ごく標準の機能のみ揃っています。
シンプルが故にそこそこ軽量・軽量で、コード編集のカスタマイズもしやすいので汎用性が高いです。
Prestige(有料)
有料テーマで使っているストアが非常に多いテーマです。
少し重めですが、洗練された高級感のあるデザインで幅広い業種に合いやすく人気が高いです。
日本語対応もされているので、翻訳が不要なのも嬉しいポイント。
コード編集をするなら少し癖があるかも...?
Focal(有料)
機能が優秀でデザイン性もある。
多色展開が見やすい機能や全体的な視認性も高め。
コード編集もしやすくカスタマイズの自由度が高い。
Impulse(有料)
商品の絞り込み(フィルター機能)が優秀。
セクションも多めで、そのままでもカスタマイズしても使いやすい。
こちらも人気が高めな印象。
テーマを選ぶときの注意点は「運用性と保守性」
テーマを選ぶときは「半年後にそのテーマを自分で使っていけるイメージができるか?」を想像してください。
ECは完成後に運用がつきものですが、スタートアップや中小企業ではオーナーさん自身でサイトを触る必要があるタイミングが度々発生します。
高機能だけど複雑・制作会社に作ってもらったけど使いずらい・日本語対応していない、など後から自分が困ってしまうケースが多く、内容によっては後からカスタマイズやリニューアルする時に大きな費用がかかる場合もあります。
これから使い続けて成長させていくECだからこそ、完成した後のことをしっかり想定して選びましょう。
まとめ:テーマはEC運用を左右する鍵
多くの種類があり、カスタマイズも幅広いテーマですが、完成と同時にあなたが使っていくものでもあります。
運用を見据えて、自社に合った機能やテーマ選びをしていきましょう。
もし、自社に合ったテーマが分からない・悩んでいるという方は相談無料ですので、お気軽に元町コマースにお問い合わせください。
あなたのEC運用をサポートいたします。