Shopify始めたての時によくぶつかる問題で「商品オプションとバリエーションの上限制限」があります。
この記事では、まず「Shopifyのオプションとバリエーションの違い」を整理し、その後に上限を超えたときの3つの解決策を解説します。
Shopifyのオプションとバリエーションの違いとは?
上限数のお話しをする前に、オプションとバリエーションの違いがよく分かっていない方に違いをご説明します。
Shopifyの商品管理ではオプションとバリエーションという似た言葉が登場しますが、意味も役割も異なります。
オプションとは?
オプションは、商品に設定する選択項目(カテゴリー)のことです。
例として「サイズ」「カラー」などの選択項目は『オプション』と呼ばれ、それに対してサイズの選択肢にある「Mサイズ」「Lサイズ」は『オプション値』と呼ばれます。
バリエーションとは?
バリエーションは、複数のオプションを組み合わせて出来上がる、実際に販売・在庫管理される単位(SKU)のことです。
少し分かりずらいので下記で説明します。
-
『カラー』(オプション)
┗ レッド・ブルー・イエロー(オプション値) -
『サイズ』(オプション)
┗ Mサイズ・Lサイズ(オプション値)
→ 各オプションの組み合わせで「レッドMサイズ」「レッドLサイズ」「ブルーMサイズ」…と3×2パターンで6パターンができますが、その組み合わせがバリエーションです。
オプションとバリエーションの上限数について
Shopifyのオプションとバリエーションには、それぞれ設定できる数に上限があります。
上限以上の登録は基本的にできないため、商品登録時に困らないように把握しておきましょう。
オプションの上限:最大3つまで
1商品に設定できるオプションは最大3種類です。
例えば「サイズ・カラー・素材」のように3項目まで設定できます。
バリエーションの上限:最大100個まで
1商品に設定できるバリエーションは最大100個までです。組み合わせが101以上になると追加できません。
注意が必要なのは、「各オプション値」の上限ではなく、それらを組み合わせた「バリエーション」の上限が100個です。
計算例①:
サイズ(S/M/L)=3、カラー(白/黒/赤/青/黄)=5、素材(コットン/リネン/シルク)=3 → 3×5×3=45個(上限内なので登録可能)
計算例②:
サイズ(XS/S/M/L/XL)=5、カラー(白/黒/赤/青/黄)=5、素材(コットン/リネン/シルク/ニット/サテン)=5 → 5×5×5=125個(上限内なので登録不可!)
サイズと素材に、たった2つずつオプション値が増えただけでもバリエーション数は大幅に増えますね。
上限を超えるとどうなる?
上限数を超えた登録をおこなおうとすると、エラーが表示されて登録できません。
管理画面で商品登録をおこなっている場合は、「これ以上バリエーションを追加できません」と表示されます。
CSVで商品登録をおこなっている場合は、インポート時にエラー(上限超過)が表示されます。
上限を超えた場合の3つの解決策
販売している商品や業種によっては、上限以上に登録をしたい場合も頻繁に出てきます。
基本的にShopifyの標準機能では対応できないですが、代替案として解決方法はいくつかあるので紹介します。
① アプリを導入する
オプションやバリエーションの上限数を超えて登録するためのアプリが提供されています。
商品オプション拡張アプリを使うと、Shopify標準の上限に縛られずに追加項目を表示でき、価格加算・条件分岐・必須入力などの高度な挙動も設定可能なものがあります。
代表的なアプリ例:
- Bold Product Options(高機能・料金加算対応)
- Infinite Options(軽量で手軽)
- Variant Option Product Options(UI豊富)
コード編集や高度なカスタマイズ不要で、オプション数の上限を解決でき、アプリの中には無料プランやお試し期間もあるので、気軽に試してみることができます。
しかし注意点として、アプリ経由で作る項目は標準の「バリエーション在庫」とは別管理になることが多く、在庫連動やレポートとの整合に配慮が必要です。
② 別商品として紐づける
オプション値が多くなる場合、それぞれのオプション値を別商品と登録して紐付けをおこなうことで、上限数以上のオプション数を表示することができます。
別商品として登録するため、よく見るとオプションを変更した時にページを読み込んでURLが遷移します。
商品登録の設計とコード編集が必要なため、専門的なエンジニアが関わる必要がありますが、お客様(ユーザー)目線だと他商品と近い形で自然に表示させることが可能です。
③ Line item propertyを使う
バリエーションの上限数に困っているストアの中には、バリエーションで設定する必要がないケースも度々あります。
バリエーションを使うと、各バリエーションごとで画像や価格・在庫数を設定できるのですが、もしそれらの設定を分ける必要がない場合は、Shopify標準機能の「Line item property」(ラインアイテムプロパティ)を使える可能性があります。
Line item propertyは、購入時の注文データに追加で情報を持たせることができる機能で、一般的には名入れ・刻印テキスト・熨の有無などを設定するときに使います。
バリエーションとは異なるため、選択肢によって在庫数を分けることや価格を変えることはできませんが、上限なしでオプションを作ることができます。
まとめ
Shopifyの商品オプションは最大3つ、バリエーションは最大100個までという上限があります。
基本的に上限以上の登録はできませんが、アプリを使うか代替案で解決することができます。
もし、自社にあった解決法が分からない場合は、元町コマースにお気軽にご相談ください。